「有料老人ホーム」の広告や看板をみることはありませんか？

素朴な疑問として、有料があるなら無料の老人ホームもあるの？
そんな疑問について、少し知識をお届けできればと思います。

老人ホームは昔でいう一般的な介護施設の呼び方です。現在は、介護保険施設と呼び、運営主体、目的や入居条件によりさまざまな種類があります。
大きく分けると、社会福祉法人や医療法人などが運営する公的施設と、民間企業が運営している民間施設とがあり、役割に応じて細かく種類が分かれています

【有料老人ホーム】は、民間が運営する介護施設のことです。

有料老人ホームは、介護付き有料老人ホーム、住宅型有料老人ホーム、健康型有料老人ホーム、グループホーム、サービス付き高齢者住宅など、高齢者が施設で生活を営むことを目的として、住まいの選択の一つとして利用される施設です。

【無料老人ホーム】は、公的機関が運営する介護施設のことです。

まったくの無料ではなくて、有料老人ホームと比べ比較的安価に入所できる介護福祉施設で、厚生労働省の通知に基づき、「やむを得ない事由」によって、入所措置をとられる施設などです。 介護や保護を目的として入所される方がほとんどなので、入所条件は要介護度１以上など、厳格になっています。

例えば、養護老人ホームという施設は、措置入所する所で本人負担がありません。 また、特別養護老人ホーム等でも生活保護の受給者は自己負担なしで入所可能です。

無料老人ホームは、養護老人ホーム、特別養護老人ホーム、介護老健福祉施設、介護療養型医療施設、ケアハウス（軽費老人ホーム）、介護医療院などの種類があります。

前述のように「老人ホーム」という呼び方は、概念的な呼び方になっており、機能や特性に応じた各種介護保険施設が認知されるようになりました。上記の全てを覚えることは大変なので、もしもお身内で介護が必要になりそうな人が出てきたら症状によって行政機関等やお近くの居宅介護支援事業所（ケマネジャー）等に相談し、対象者に適した施設を選ぶとよいでしょう。